稲村麻衣子 Maiko Inamura
Soprano
両親ともに演歌大好き、父は町のカラオケ大会で見事優勝!…そんなDNAを持って生まれ、物心つく前から日々演歌を聴きながら育つも、受け継いだのは「歌が好き」という部分のみで、小学校では音楽の授業で歌うことが何よりの楽しみでした。 小学三年のある日、地元の合唱団の団員募集チラシが教室の黒板に貼られているのを見てとても興味が湧いたので、友達と話題にして盛り上がるけれど今ひとつ勇気が出ず…そんな時背中を押してくれたのは担任の先生。まいこちゃんは歌が好きだから試験を受けてみたら?との一言で、私の心と運命は決まったのでした。 ネウマ譜のグレゴリオ聖歌から委嘱の現代曲まで、世界中の様々なジャンルの曲を積極的に学んで演奏する合唱団だったので、本当にたくさんの貴重な経験ができたし、ソルフェージュの教育もしっかりと組み込まれていたのが有り難かったです。三つ子の魂百まで、じゃないですがすべてのことが現在の音楽活動に根強く結びついています。歌の上手な憧れの先輩たちが音大へ進学するのをずっと見てきて、高校一年生の時に声楽の個人レッスンを受け始めると、いよいよ自分も音楽の道を目指してみたいと夢を抱くようになりました。 念願の東京芸大に合格してからは、バッハカンタータクラブの活動に心血を注いだり、現在も所属する声楽アンサンブル・ヴォクスマーナ( https://vox-humana.wixsite.com )との出会い等で、声と緻密なアンサンブルへの探究は止むことはありませんでした。 そして大学を卒業する頃に初めて東京混声合唱団( https://toukon1956.com )へエキストラとして歌いに行きました。当時のレパートリーは前衛的なものが多かった印象ですが、雑食で何でも演奏してきた経験がここでも大いに役立ち、団員や事務局の方々に見込まれてその後長くお付き合いしていくことになります。 ご縁の数珠繋ぎで八重桜のメンバーとしては2014年の結成時からずっと歌っていて、主に高声部を担当しています。私が歌手として掲げるモットーのひとつは「3オクターブの声を自在に操る」ですから、AcappelLaboのように多彩な音質を求める演奏においては特に、声域の垣根を越えた自由なパフォーマンスを極めていきたいと考えています。 神奈川県出身。東京藝術大学音楽学部声楽科卒業。声楽を桑原妙子、三宅春惠、木村宏子、朝倉蒼生の各氏に師事。 声楽アンサンブル・ヴォクスマーナ、女声アンサンブル八重桜に所属。東京混声合唱団団員。 古楽から現代曲までレパートリーは幅広く、歌手としての演奏活動の他、合唱指導やボイストレーニングも行っている。 [email protected]